
こんにちは!「となりは中国人。」の僕です。
国際結婚をして10年。文化の違いには慣れたつもりでいましたが、いまだに「食」のこだわりについては新しい発見の連続です。先日、わが家の食卓で、ある「静かなる事件」が起きました。
それは、日本人なら誰もが愛する「餃子ライス」を巡る、価値観の真っ向衝突でした。
妻の目が語っていた「ありえない」という困惑
その日の夕食は、妻が朝から小麦粉をこねて作ってくれた手作り水餃子。プルプルの皮から透けて見える餡の緑が食欲をそそります。僕は嬉々として、炊飯器から炊きたての白米を大盛りに装い、テーブルにつきました。
「いただきます!」と箸を伸ばそうとしたその時、向かいに座る妻の視線が、僕の茶碗に釘付けになっていることに気づきました。
妻:「……ねえ、なんでご飯を食べてるの?」
僕:「え? 餃子だよ? ご飯が進むじゃない。」
妻:「信じられない。パンを食べながら白米を食べてるのと同じだよ。それは変だよ(笑)」

彼女の表情は冗談を言っているのではなく、本当に「理解不能な奇行を見ている」という困惑に満ちていたのです。
中国で餃子は「おかず」ではなく「主食」
ここで、日中の決定的な認識の差を整理しておきましょう。
妻に言わせれば、「皮はご飯やパンと同じ役割。だから餃子を食べながら白米を食べるのは、おにぎりをおかずに白米を食べるようなもの。」だそうです。
「皮」へのこだわりがレベチすぎる
なぜ、中国では餃子が主食たり得るのか?その理由は「皮」の圧倒的な存在感にあります。
日本のスーパーで売られている餃子の皮は薄くてヒラヒラしていますが、中国(特に妻の出身である北方エリア)の家庭で作る皮は、もっと厚くてモチモチしています。
【豆知識:日中の皮の違い】

妻はよく「餃子の美味しさの半分は皮にある」と言います。しっかりとした厚みがあるからこそ、お腹に溜まり、主食として成立するわけです。
焼き餃子は「残り物の再利用」だった!?
さらなる衝撃は、調理法の優先順位でした。僕たち日本人が大好きな「焼き餃子」は、中国では少し立ち位置が異なります。
伝統的には「水餃子」が絶対的なエースです。 妻によると、実家では「前日に茹でて残ってしまった水餃子を、翌日に美味しく食べるために油で焼く」のが焼き餃子の始まりだったとか・・・・・・。もちろん今は専門店もありますが、家庭における焼き餃子は、あくまで「二日目のリメイク料理」という側面があるのです。
「焼きたてのパリパリが一番!」だと思っていた僕にとって、これはカルチャーショックでした。
10年かけてたどり着いた「わが家の正解」
最初は「どうしても白米が欲しい!」と抵抗していた僕ですが、妻の作る本場の水餃子を食べ続けるうちに、変化が現れました。
モチモチの皮から溢れ出す肉汁を、黒酢とたっぷりのラー油、そして生の刻みニンニクを入れたタレで味わう・・・・・・。このスタイルに慣れてくると、確かに白米の入る隙間がなくなるのです。
「違いを否定せず、まずは相手の流儀にどっぷり浸かってみる!」

これが国際結婚を楽しく続けるコツだと、餃子が教えてくれました。今では僕も、餃子ライスの代わりに「餃子スープ」や「パクチーサラダ」を添える、本場スタイル(?)を楽しんでいます。
まとめ:あなたの常識、隣の人の驚き
「餃子とお米は合わない・・・・・・(T_T)」
この一言は、単なる好き嫌いの話ではなく、数千年の歴史に裏打ちされた文化の表明でした。ブログを読んでくださっている皆さんのご家庭でも、「当たり前」だと思っている組み合わせが、実は世界的に見れば少数派かもしれません。
次に餃子を食べる時は、一度だけ、お茶碗を置いてみてください。皮の甘みと小麦の香りが、いつもより鮮明に感じられるはずですよ。
